ネガティブな退職理由をポジティブに変換する方法

転職する際に面接で必ず聞かれるのは退職理由です。しかしほとんどの場合、退職理由はネガティブなものでしょう。それをはっきりと伝えてしまうことは、当然マイナスイメージにつながることになります。では、ネガティブな退職理由を、採用担当者を納得させるような表現に変換するために注意すべき点を紹介します。

給料が低いというのは、現在もらっている金額が世間の水準と比較してかなり低い場合であれば、真っ当な理由として受け入れてもらえるでしょう。しかし、一般的に低いとは言えない給料であれば、採用担当者は本人の能力や勤務態度などの面に問題があるのではと疑わざるを得ません。今は入社年度や年齢が同じでも、能力や出来高によって給料に差がつく時代なので、給料はその人の能力を反映しているとも言えます。給料に関しての不満を述べるのであれば、それに見合った能力があるというということを提示して納得させなければいけません。
また、残業が多いという理由を挙げると、実際にどれくらいの残業があったのかを問われます。明らかに健康に害があるレベルの時間であれば納得してもらえると思いますが、1日に1〜2時間程度の残業なら転職先でもありえるかもしれません。残業が嫌いだと受け取られるような発言にならないように注意しましょう。

会社が倒産寸前であるとか、一斉リストラが始まったという具体的な状況があれば別ですが、なんとなく会社の経営や上司の方針に不安を感じたという理由では面接では通用しません。こうした問題はどこの企業でも起こりうることだからです。そしてこれらの不安や問題は、上司とのコミュニケーションを通じて解決できるケースが多いです。つまり、漠然と不安を感じたという理由では、社内で円滑にコミュニケーションが図れない人なのではと思われてしまいます。
この理由を挙げるためには、実際に経営方針や経営状況をどれだけ把握していて、その上でどういったに不安を感じていたのかを事実をもとに、採用担当者にもわかりやすく説明できるようにしておく必要があります。

一番嫌がられるのがこの理由です。採用担当者からすると、うまくいかなかった状況について説明されて本人に非がなかったことが理解できたとしても、今後同じような状況があったら何かしら問題を起こすのではないかと不安になってしまいます。どうしてもこの理由を述べなければならないのなら、冷静で客観的な視点からの事実関係だけを述べるだけにとどめておきましょう。加えて、穏便に収めることができなかったことを反省し、決して協調性に欠けているわけではないこともアピールしておきましょう。